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■第27回交通工学研究発表会報告
1.開催概要
            日 時:平成19年11月14日(水)〜11月15日(金)
            会 場:東京都千代田区 「砂防会館別館会議室」
            発表件数:84編
            聴講者数:約360名
2.セッション名及び座長・副座長は次のとおりである。
  (1)「運転者の意識と挙動」 座 長:元田 良孝(岩手県立大学)
副座長:大脇 鉄也(国土技術政策総合研究所)
  (2)「交通容量、交通流」 座 長:桑原 雅夫(東京大学)
副座長:浜岡 秀勝(秋田大学)
  (3)「交通安全(1)」 座 長:石川 博敏(科学警察研究所)
副座長:藤田 素弘(名古屋工業大学)
  (4)「交通安全(2)」 座 長:日野 泰雄(大阪市立大学)
副座長:澤田  等(警視庁)
  (5)「新しい交通調査手法とデータの活用」 座 長:森田 綽之(日本大学)
副座長:清水 哲夫(東京大学)
  (6)「公共交通、移動制約者の交通」 座 長:高山 純一(金沢大学)
副座長:淡中 泰雄(国土交通省 都市・地域整備局)
  (7)「交通需要、交通行動分析」 座 長:原田  昇(東京大学)
副座長:山本 俊行(名古屋大学)
  (8)「交通情報提供」 座 長:森川 高行(名古屋大学)
副座長:山村 義雄(東日本高速道路梶j
  (9)「交通計画(1)」 座 長:苦瀬 博仁(東京海洋大学)
副座長:深井 靖史(兜沁Rコンサルタント)
  (10)「交通計画(2)、交通対策」 座 長:山中 英生(徳島大学)
副座長:高橋 勝美((財)計量計画研究所)
  (11)「歩行者・自転車、地区交通」 座 長:永井  護(宇都宮大学)
副座長:小川 圭一(立命館大学)
  (12)「公共交通・移動制約者の交通」 座 長:石田 東生(筑波大学)
副座長:三村 啓子(首都高速道路梶j
3.研究奨励賞(3編)  〇は発表者、論文番号順、安全の泉賞は該当無し。
  (14)「車群台数と走行速度の観測に基づいた希望走行速度分布推定手法」
塩見 康博 (京都大学)
  吉井 稔雄 (京都大学)
  北村 驤 (京都大学)
研究要旨

 交通流を成す個々の車両の希望走行速度は各車両よって異なるため、希望走行速度分布は交通流の多様性を表す指標といえる。一方で、実際の交通流は、自由走行車両と追従走行車両によって構成されているため、直接観測によっては、希望走行速度分布を導出することは不可能である。

  そこで、本研究では車群に着目した希望走行速度分布推定手法を構築する。具体的には、高速道路片側1車線区間を対象として形成される車群台数分布を算定する車群形成モデルを構築し、続いて、車群形成モデルを用いて、観測された車群の先頭車両速度ならびに車群台数から希望走行速度分布を逆推定する手法を構築した。最後に、構築した希望走行速度分布推定手法を実データに適用し、その妥当性についての検証を行った結果、本手法を用いることで正確に希望走行速度分布の推定が可能となることを示した。

 
  (33)「車線変更行動のモデル化と反応の非対称性に関する考察」
羽藤 英二 (東京大学)
  横田 幸哉 (ユニアデックス梶j
  中西 雅一 (鞄s市交通計画研究所)
  北澤 俊彦 (阪神高速道路梶j
研究要旨

 本研究では、ある程度まとまった長さの路線上の詳細な車両位置データをプローブ技術を用いて取得し、その確率的な車線変更挙動を表現することを試みた。

  具体的には、複数台のカメラ画像とプローブビークルの車両データを用いて、従来困難であったある程度長い区間における全ての車両の車線変更挙動を解析する。さらに、こうして得られた詳細な系列データを用いて、ドライバーの反応遅れの非対称性について考察を行った。左右方向への車線変更行動に一定の非対称効果があることが定量的に明らかとなった。このようなケースにおいてセンサー情報を車両制御情報として活用することで、道路混雑の緩和へつなげることの可能性が高いと考えられる。

  (44)「都市高速道路における時間帯別流入交通量の週変動分析」
井料 隆雅 (神戸大学)
  岩谷 愛理 (鞄d通国際情報サービス)
  朝倉 康夫 (神戸大学)
研究要旨

 本研究では都市高速道路における時間帯別流入交通量の週変動特性を統計的に分析することを行った。

  交通量変動の性質を知ることは道路網の計画管理において重要である。しかし、日交通量の変動特性についてはいくつかの知見が知られている一方で、時間帯別交通量の変動を分析したケースは少ない。時間帯別交通量の変動特性を知ることは、時間帯ごとの特性そのものだけでなく、交通量変動の要因を知る際の助けとなることも期待できる。

  本研究では、まず、個々の車両の高速道路への流入行動を簡便な確率モデルで定式化し、それを集積することにより流入交通量の週変動モデルを作成した。そして阪神高速道路における交通量データに対して時系列分析の手法を適用しパラメータ推定を行った。その結果、時間交通量の短期的な変動成分幅は平均値と強い相関があることがわかった。また、利用者の流入行動の決定は他の利用者の決定にある程度依存している可能性が示された。

 


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